トルコリラ円はスワップポイントが非常に高い反面、価格変動が大きい通貨であるため、リスクを抑えながら運用する方法が求められます。
本記事では、トルコリラ円をドルコスト平均法で積立投資することで、リスクを分散しながら高金利の恩恵を最大限に活かす方法を解説します。
ドルコスト平均法とは?
ドルコスト平均法とは、一定額を定期的に投資することで、価格変動リスクを分散する投資手法です。
この方法では、価格が高いときには少なく、価格が安いときには多く購入することができるため、長期的に平均購入価格を抑える効果が期待できます。
特に、価格変動が大きい資産に対して有効な戦略として知られています。

S&P500やオルカンでも「定額&定期の積立」が勝ちパターン
メリット
ドルコスト平均法の最大の魅力は、投資初心者でも始めやすい点です。
一定額を定期的に投資するだけなので、複雑な判断を必要とせず、感情に左右されることなく計画的に投資を続けられます。
また、価格が上下する市場環境でも、長期的に平均購入価格を抑えることができるため、安定した資産形成を目指すのに適しています。



ボラの高いトルコリラでコツコツ稼ぐには心の安定も重要
デメリット
一方で、急激な価格上昇局面では、一括投資の方が大きな利益を得られる可能性があります。
また、この手法は長期的な視点が必要なため、短期間での利益を求める人には不向きです。さらに、価格が下がり続ける場合には、損失が拡大するリスクもあるため、投資対象の選定が重要です。



裁量トレードをしてきた人には忍耐力が試される投資手法かも
トルコリラ円 × ドルコスト平均法の相性が良い理由
トルコリラ円は、ドルコスト平均法との相性が非常に良い通貨ペアです。その理由は、高金利によるスワップポイントの恩恵、価格変動リスクの分散、そして長期投資での複利効果という3つのポイントにあります。
高金利によるスワップポイントの恩恵
トルコリラ円の最大の魅力は、高金利によるスワップポイントの高さです。レバレッジ3倍で保有すれば、年利100%を超える状態の今は、リスクを抑えてどれだけ保有できるかが投資の核になります。
これをドルコスト平均法で毎月積み立てることで、スワップ収益を徐々に積み上げることが可能です。
特に、長期的に保有することでスワップポイントが安定的な収益源となり、投資全体のリターンを底上げする効果が期待できます。



相場に絶対はない中でスワップだけは日々確実に貯まる
価格変動リスクの分散
トルコリラ円は、価格変動が大きい通貨ペアです。このようなボラティリティの高い資産に対しては、ドルコスト平均法が特に有効です。
価格が高いときには少なく、価格が安いときには多く購入する仕組みのため、平均購入価格を抑えることができます。
さらに、トルコリラ円は過去に大幅な下落トレンドを経験してきましたが、これを逆手に取る戦略として、安値で積み立てを続けることで将来的なリターンを狙うことができます。



長期的に見ると今は「安値をコツコツ拾い続ける時期」かと
長期投資での複利効果
ドルコスト平均法で積み立てたトルコリラ円のスワップポイントを再投資することで、複利効果を得ることができます。
スワップポイントは毎日発生するため、これを再投資に回すことで、元本が増え、さらに多くのスワップポイントを得られるという好循環が生まれます。
長期的に運用することで、この複利効果が大きくなり、資産形成を加速させることが可能です。



一定額の買付後は、スワップによる複利だけでも大きな利益に
トルコリラ円 × ドルコスト平均法のシミュレーション
トルコリラ円の毎日1,000円ずつ買い付けるドルコスト平均法で、翌日から得られるスワップポイント(SP)を再投資した場合の収益シミュレーションをしてみましょう。
<シミュレーション条件>
①毎日1,000円ずつ買い付ける積立投資(初期投資は0円スタート)
②レバレッジは3倍
③為替レートは1トルコリラ = 4.4円で固定。
④1日あたりのスワップポイントは430円/日(10万通貨あたり)。
⑤スワップポイントは毎日再投資すると仮定。
⑥為替レートの変動、税金、取引コストは考慮していません。
この条件を1年間継続した場合のシミュレーションが下記となります。
経過日数 | 累計投資額 | 1日あたりのSP | 累計収益 | 収益率 |
---|---|---|---|---|
1日目 | 1,000円 | 2.93円/日 | 2.93円 | 0.29% |
30日目 | 30,000円 | 87.93円/日 | 1,318円 | 4.39% |
60日目 | 60,000円 | 191.85円/日 | 5,755円 | 9.59% |
90日目 | 90,000円 | 314.16円/日 | 13,274円 | 14.75% |
180日目 | 180,000円 | 691.30円/日 | 55,634円 | 30.91% |
270日目 | 270,000円 | 1,168.89円/日 | 136,512円 | 50.56% |
365日目 | 365,000円 | 1,764.89円/日 | 265,212円 | 72.68% |
1日1,000円の積立投資を続けると、1年後には630,212円(年利72.68%)になっている計算となりました。
累計投資額
毎日1,000円ずつ積み立てるため、経過日数に応じて累計投資額が増加します(例:30日目で30,000円、365日目で365,000円)。
1日あたりのスワップポイント(SP)
投資額に応じてスワップポイントが増加します。初期投資額が少ないため、最初はスワップポイントが小さいですが、積み立てと再投資により徐々に増加します。
累計収益
毎日発生するスワップポイントを再投資することで、複利効果が働き、累計収益が加速的に増加します。
収益率
累計収益を累計投資額で割った値です。収益率は、投資額が増えるにつれて徐々に上昇します。
スワップポイントだけで72%を超える収益が見込める場合、為替リスクをカバーする力も十分にあります。



2024年のリラ円の下落幅は10%以下だからスワップ収益が大きく上回る
また、ドルコスト平均法で買い付けるため為替リスクを最小限に抑えた投資法でもあります。
さらに、63万円からスタートする2年目以降はより複利効果が高まり、長期になるほど加速度的に資産が増える計算となります。詳しくは別記事「初期投資100万円のトルコリラ円スワップ投資でいくら儲かるかをシミュレーション」をご参照ください。



この高金利が続く限り、長く持ち続けた人が勝つ!
まとめ
トルコリラ円の高金利とドルコスト平均法の組み合わせは、長期的な資産形成として最強タッグです。
2024年の元旦からこの投資手法を始めた方は、誰もが「スワップ収益 > 為替差損」となる計算です。
ただし、今後の為替リスクや経済状況の変化を十分に理解し、計画的に運用することが重要です。「高金利通貨 × ドルコスト平均法」という戦略を崩さずに、コツコツと積み上げ続けることが大切です。